大変光栄なことに、書籍を執筆する機会をいただきました。
内容は日米欧のAI・ソフトウェア関連発明の特許出願に関するもので、発明推進協会より2025年8月29日に出版です。
既に予約販売は始まっています。
日米欧 AI・ソフトウエア関連発明の審査基準・事例分析と特許出願ドラフト戦略

本書は、日本弁理士会で講師を担当させていただいた「日米欧AI関連発明の審査基準・判例分析と、出願ドラフトへのフィードバック」というタイトルの研修が基になっています。
この研修は大変ありがたいことにポジティブな評価を多くいただくことができ、また、多くのフィードバックをいただきました。本書は、そのフィードバック等を踏まえ、その研修の内容に対して多くの説明及び事例が追記されたものになっています。
特に、日米欧の審査方法の違いを踏まえ、どのようなことを特許出願書類に記載すればよいかについて追記されています。
また、事例を多く掲載することで、実務において実際にどのようにすればよいかをイメージしやすくすることを心がけました。
なお、日本の実務家は日本の実務のことのみ知っていればよいという考え方も当然ありますが、私は、日本の実務家であっても外国の実務のことをある程度知っておいた方がよいと考えており、その理由も本書で説明させていただきました。
また、数多くの外国特許関係の書籍がある中で、本書の位置づけとしては、日本のソフトウェア関連発明の特許審査の基本的な方法をある程度理解している方が、欧米における特許審査の方法を知るのに適した書籍です。
特に、本書が読者の方々にとって、入門書としてだけでなく、米国特許商標庁の審査マニュアル及び欧州特許庁の審査ガイドラインの記載内容を直接読んで理解できるようになるための橋渡しとなるようなものとなれば幸いです。
さらに、本書は通読できるような構成としていますが、実務において具体的な案件の対応時に必要な知識を辞書的に調べるために使用できるような構成にもなっています。
最後に、外国特許実務の一つのハードルは英語であると考える方は多いと思います。また、米国特許商標庁の特許審査に関する日本語による情報は比較的手に入りやすいものの、まだ足りないと感じている方は多いと思います。欧州特許庁の審査に関する日本語による情報はさらに少ないと感じている方は多いと思います。
この書籍から日本語で得られる情報がソフトウェア関連発明の特許出願実務を担当されている方々に少しでもお役に立てばうれしい限りです。